宮下さん手作り巾着袋 地域の子どもに進呈

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子どもたちから届いた感謝の手紙を持ち、笑顔を見せる宮下さんと手作りした巾着袋

伊那市長谷市野瀬の宮下綾子さん(91)が毎年、手作りの巾着袋を地域の子どもらにプレゼントしている。2018年に寄贈を始め、これまでに1000個近くの袋を製作。「みんなが喜んでくれたらそれだけで十分」と相手の喜ぶ姿を思い浮かべ、袋作りに励んでいる。

和裁がもともと好きだった宮下さんは約20年前、農業の傍ら巾着袋作りを始めた。地域への寄贈は長谷中学校(同市)の生徒が毎年、地区内全戸に配るパンジーの苗がきっかけ。パンジーのお礼として当時の同校3年生に手製の巾着袋を贈ったことが始まりとなった。現在では早朝から夕方まで1日の大半を費やすほどの日課になった袋作り。布の裁断から最後のアイロンがけまで全て一人で行う。

巾着袋には不用な着物などを再利用。年齢層など寄贈先の実情に合わせ、シックな和柄からポップ な動物柄まで複数の柄を用意する。30センチ四方の袋は使い勝手の良いサイズで、同校3年の伊藤なるみさん(14)は1年生の時にもらった袋を本入れに使用。「漫画7冊がぴったり入る。外出時に袋ごとリュックに入れられるから便利」と感謝している。

春に新たなスタートを切った新入園児や新1年生、新入職員を祝う気持ちを込めたという巾着袋。今年は長谷、高遠両地区の学校や保育園、福祉施設の約100人分を準備した。

足が不自由な宮下さんに代わり、娘の久保田文子さんが寄贈先に届ける。自らの手で直接渡すことはかなわないが、「子どもたちから手紙がいっぱい来る。手紙を見るとまた作ってあげたいと思うの」と目を細める宮下さん。手紙が宮下さんと子どもたちをつないでくれている。

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