諏訪湖の透明度向上 カブトミジンコが大量繁殖

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諏訪湖の透明度が6月2日に約3.6メートルを観測し、6月としてはこれまでにない高さだったことが信州大学理学部付属湖沼高地教育研究センター諏訪臨湖実験所(諏訪市湖岸通り)の定期観測で分かった。同大の宮原裕一教授によると、大型の動物プランクトンであるカブトミジンコが大量に繁殖し、植物プランクトンを大量に消費したためとみている。

諏訪湖は初春から植物プランクトンが増え始めて透明度が低下し、春から夏にかけて植物プランクトンを食す動物プランクトンが増加して一時的に透明度が高まるが、宮原教授によると、「高まったとしても2メートル程度。3メートルを超える透明度は初めて」という。

同実験所が1977年から毎年3~12月に原則2週間に1回、湖心部で続けている定期観測で、5月中旬にカブトミジンコが例年よりも多いという変化に気付いた。7月1日まで毎週観測に切り替えて動向を探ってきた。透明度は6月2日をピークに低下傾向となり、カブトミジンコも減少した。カブトミジンコが今年、大繁殖した要因は分かっていないが、ほかの動物プランクトンと比べて大きいため、通常は魚に食べられてしまい、あまり観察されない。宮原教授は「諏訪湖の魚が少ない、または成長が遅い可能性がある」としている。

カブトミジンコが減ったのは、増えすぎて餌の植物プランクトンが減ったためと考えられている。近年では、2016年夏に諏訪湖で発生した魚類大量死の翌年にカブトミジンコが観察されたという。春先には植物プランクトンのホシガタケイソウの大繁殖が観察された。

現在同所のホームページで一部先行公開中の「ウェブ一般公開」で、データとともに解説している。

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