2020年7月12日付

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梅雨空を眺めていると思い出す。駆け出しの頃である。毎年この時期は高校野球の県大会のシーズン。若手は決まって高校野球の取材に駆り出された。梅雨のさなか、雨で試合が中止になることもあり、不安定な天気に一喜一憂したものだった▼ある日、いつものように空を見上げると、それまでのどんよりとした梅雨空から一転、真っ青な空が目に飛び込んでくる瞬間がある。梅雨明けである。本格的な夏の到来を実感し、心が浮き立つ思いがした▼そんな梅雨明けが待ち遠しい今年の空模様である。記録的な大雨が全国各地で猛威を振るった。県内でも大雨特別警報が発表され、緊張が高まった。各自治体は避難勧告や避難指示を発令。避難所を開設し、早めの避難を呼び掛けた▼災害の専門家は水害や土砂災害に対し「早期避難に勝る対策はない」と指摘する。同感である。一方で、新たな課題も浮かび上がった。新型コロナウイルスの感染予防対策である。避難所は密集しやすく、感染リスクが高まる。いわゆる「3密」を避けなければならない▼従来は避難と言えば避難所へ行くことだと考えられてきたが、これからは親戚や知人宅、ホテル、車中泊など避難所以外の避難先も含めた「分散避難」が大切になる。感染を恐れて避難をためらうようなことがあってはならない。もし避難が必要になったとき、自分はどうするか。日頃から考えておきたい。

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