2020年7月14日付

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電話越しの声が別人に聞こえて、相手の名前を確認したことがある。直通電話にかけたので、つながっているのは本人に間違いなかったが、マスクが声の印象を変えていた。マスク着用が日常となって何カ月もたつ。今やキレがなく、こもった感じがする声でも普通に聞こえるようになってしまった▼上伊那農業高校の2年生が、コミュニケーション能力を高めるために外部講師から話し方を学んでいる。その講義で、フリーアナウンサーの佐藤圭代さんが「マスクをしておしゃべりしているとき、相手の人は思った以上に聞きにくい。できるだけ、はきはきと話すように」と教えていた▼佐藤さんによると、母音をはっきり発声すれば一音一音がクリアになり、聞き取りやすくなるそうだ。生徒たちは、いい息で声帯を震わせるための姿勢や腹式呼吸を使った発声を学び、声力を向上させるためのトレーニング方法を実習していた▼コミュニケーションでは共感が大事になる。相づちを打ち、うなずいてくれる聞き上手が話す側の気持ちを和らげる。そこに加えるのが声力だ。もちろん、はっきり聞こえる声と大きな声は別物で、怒鳴り声ではコミュニケーションは成立しない▼相手の声が聞き取りにくく感じるように、ひょっとしたら自分の声も相手には聞き取りにくいのではないか…。まずはそこに気付き、相手のことを考えて話すことが大切なんだろう。

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