初公開の軸装も 今井邦子文学館で企画展

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初公開作品など今井邦子に関する各種資料を展示している会場=今井邦子文学館

下諏訪町湯田町の今井邦子文学館は8月30日まで、企画展「今井邦子の歌」を開いている。常設展示に加え、初公開となる邦子の歌の軸装、島木赤彦が添削した邦子自筆の原稿などが特別展示されている。

今井邦子は「アララギ」の歌人で小説家。徳島市に生まれ、幼少期を父の郷里である下諏訪町の祖父母の下で過ごしたことから、同町との縁も深い。1912年に歌文集「姿見日記」を出版。16年にアララギに入会し、郷里の先輩でもある島木赤彦に師事して厳しい指導を受けたという。

展示品の中には、邦子と赤彦の師弟関係を示す資料もある。赤彦が添削した邦子の原稿は、普段はコピーの展示だが、企画展では邦子の肉筆原稿を展示。邦子が当時の労働者を詠んだ歌など10首を赤彦が添削しており、赤彦が寄せた総評も添えられている。

このほか邦子が16~28年の間に詠んだ約3000首のうち、斎藤茂吉が厳選した781首を集録した歌集「紫草」も展示。昨年寄贈された、33年の邦子の歌「信濃路の山深く来て水無月に蕨(わらび)を手折るこころかそけし」の軸装も初公開している。

同館では「邦子が生涯に残した歌の数々は赤彦の影響を受けている。その歌の多くは邦子が生きた時代を映しており、今に生きるわたしたちの心にも響いてくる」と話し、来館を呼び掛けている。

開館時間は午前9時~午後5時。月曜、祝日の翌日は休館。入館無料。問い合わせは同館(電話0266・28・9229)または諏訪湖博物館・赤彦記念館(同27・1627)へ。

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