2020年7月17日付

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東京都の人口が1400万人を超えた。前年同時期に比べ8万人増。新型コロナウイルスの影響も感じさせない勢いで、一極集中が依然として進んでいる。長野県の6分の1の面積に、国全体の1割強の人が集まっている計算だ▼東京に住むきっかけの多くは進学や就職。政治、経済、文化、流行の中心地への憧れ、実力者が集まる環境で力を試したいとの野心が主な理由だろう。若者の心理とすれば理解できる。半面、就職した会社が東京にあるためやむを得ず、といった人も一定程度いるという▼新型コロナ流行後にテレワークを始めた人の約8割が「やって良かった」と感じていると、人材総合サービス会社の意識調査。通勤時間や家事との両立、家族との時間など時間的な余裕の価値を見直した人が多かったようだ▼一極集中が続く一方、在宅勤務の利便性や制限の多い自粛生活、感染リスクなどを体験し”脱東京”を探る動きも出始めているという。米国・ニューヨークでは生活コストの高さやインフラ崩壊などから、数年前から企業や人口の流出が続いているそうだ▼働き方や価値観の変化は人口減に悩む地方にとって好機とされるが、選ばれるための地域間競争は避けて通れない。暮らしやすさや働きやすさに加えて、東京を目指す人たちの望む成長や競争力につながる仕掛けを明確に打ち出せるかが、「コロナ後」の地方に問われる気がする。

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