リニア27年開業困難 知事「非常に憂慮」

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リニア中央新幹線建設促進長野県協議会(会長・阿部守一知事)は16日、リニアの県内駅が設置される予定の飯田市内で今年度の総会を開いた。JR東海と静岡県の対立により南アルプストンネルの静岡工区(8.9キロ)の工事が進まず、2027年の開業が困難となっていることに対し、阿部知事が「非常に憂慮している」と発言。他の出席者からも懸念の声が相次いだ。

県庁からウェブ会議形式であいさつした阿部知事は「27年の開業に向けて着実に事業を進めていただきたい」とし、「一日も早くJRと静岡県、国土交通省が思いを共有し、工事を速やかに進めていただくことを強く求めたい」と述べた。小池清・県議会議長や牧野光朗・飯田市長らも、予定通りに開業するようJRに注文を付けた。

総会で採択された決議では、「リニア中央新幹線の開業は、交通の利便性向上はもとより、経済の活性化、交流人口の拡大など、地域の発展に大きく寄与することが期待される」と指摘。JRに「27年の開業が確実に実現するよう、事業を着実に進めること」を要望する。静岡工区についても「開業時期に影響しないよう関係機関との調整を速やかに行い、工事を前進させる」よう求めている。

来賓として出席したJRの水野孝則・取締役専務執行役員は「南アルプストンネルの工事は名古屋駅、品川駅とともに中央新幹線の建設において最も工期が必要な工事の一つ」と、開業延期が必至であることを示唆。その上で、「たとえ27年中の開業が難しくなっても、延びる期間を極力短くしたい。静岡県や関係者の理解を得て、一日も早い開業を目指して全力で取り組む」とした。

JRに要請する決議ではほかにも、上伊那地方でも駒ケ根市などで受け入れの計画がある、リニアのトンネル掘削工事で発生する残土の搬入地について「安全性を十分に確保」し、「地域住民の十分な理解を得ながら、丁寧な調整により早急に決定すること」とした。地元自治体や道路管理者と協議して運搬ルートを早期に決定し、道路改良などの必要な措置を講じる-ことも盛り込んだ。

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