Go To トラベル 戸惑い広がる

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旅行需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンについて、東京都内での新型コロナウイルス感染の再拡大で、政府は東京都発着の旅行を除外する方針を決めた。これを受け、上伊那地方の宿泊施設では都内からの予約がキャンセルになるなど、影響や戸惑いが広がった。

駒ケ根高原の温泉旅館・和みの湯宿なかやま。感染拡大の影響による臨時休業を経て、6月に営業を再開した。経済再生の機運が盛り上がりつつある中での政府の方針転換に、中山茂房社長は「出はなをくじかれた」とする一方、「感染拡大は何としても避けるべき。東京を外すのは仕方がない」と受け止めた。

同旅館の利用客は7~8割が中京方面や首都圏などの県外から。感染拡大の影響で営業再開後は6割ほどになっている。政府の方針転換を受けてのキャンセルはまだないが、都内の感染者再拡大を受け、数日前から自主的に予約を取り消すケースも出ているという。

「徐々に東京からの予約が増えてきていたので影響は少なくないが、安全が第一。慎重な姿勢が必要だ」と中山社長。クーポン券など県や市の支援事業で地元利用が増えているといい、「地域の支援はありがたい。できる範囲でやっていくしかない」と話す。

別の宿泊業者は「これから夏の観光シーズン。ここで巻き返さないとと考えていた。どう影響が出るか心配。これ以上拡大しないといいが」と不安を口にした。

中川村の信州伊那谷キャンパーズヴィレッジでは、週末を中心に3分の2は中京、3分の1は東京からの予約が占める。例年、これからトップシーズンの盆に向け東京の割合が半数ほどまで増えるが、来週の4連休に向け、都内からの予約キャンセルが出始めた。

鈴木道郎主宰は「安全面を考えれば東京だけでなく、埼玉県や神奈川県など通勤圏も同一に考えるべき」とする一方、「東京のキャンセルは経営的には相当痛い」と複雑な心情を示した。

支柱の改修工事を経て先月運行を再開した中央アルプス駒ケ岳ロープウェイを運行する中央アルプス観光取締役事業本部長の下総浩嗣さんは「東京除外の影響は大きいが、感染が拡大しており仕方がない」とした上で、「『Go To トラベル』キャンペーンは収束後に行うということだった。こうした状況の中、前倒しで行う必要はないのでは」との考えを示した。

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