元野鳥の会伊那谷支部長 小口泰人さん死去

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日本野鳥の会伊那谷支部の元支部長で、県希少野生動植物保護監査員などとして野鳥保護に取り組んだ小口泰人さん=駒ケ根市福岡=が、79歳で亡くなった。野鳥の保護やブッポウソウの繁殖を維持する活動を通じ、命や自然の大切さを訴えた。地元の関係者からは功績をたたえる声や、別れを惜しむ声が相次いだ。

岡谷市出身。幼児期から鳥に興味を持ち、若くして日本野鳥の会に入会。1990年に中川村で県天然記念物で絶滅危惧種に指定されている渡り鳥ブッポウソウの飛来を確認すると、「長野県一の繁殖地をつくりたい」と、特製の巣箱の設置や、松くい虫対策の薬剤空中散布に反対するなど、積極的に保護して数を増やす取り組みを進めた。

98年からは県の野生傷病鳥獣救護ボランティアとして傷ついた野鳥の保護も。猛禽類を中心に、700羽近くの鳥を助けた。放鳥の際には地元の小学校などに 出向き児童らに命や自然の大切さを伝え、「鳥のおじさん」と親しまれた。こうした活動が評価され、2012年には環境省自然環境局長表彰を受けた。

妻の照子さん(73)によると、5月くらいから調子を崩し、すい臓がんで今月12日に亡くなった。「子どもたちと接することを楽しみにしていた。ブッポウソウや野鳥保護の取り組みも次代に引き継ぐことができて、ほっとしていたと思う」と話した。

現在伊那谷支部長を務める吉田保晴さん(65)=駒ケ根市=は「2代前の会長として伊那谷支部の立ち上げの中心になられた。野鳥を愛する方だったので、長く指導してほしかった。突然のことで戸惑っている」と述べた。

県の監視員やボランティアの役割を引き継ぎ、小口さんが顧問だったブッポウソウの里の会の副会長を務める初崎津釣さん(65)=中川村=は「6月初めにブッポウソウやハヤブサの件で相談したのが最後になってしまった。野生動物や子どもが好きで、命を大切にする人だった。いてくれるだけで心強い存在だったので残念」と惜しんだ。

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