ライチョウ中アへ移送 7日すぎに放鳥

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環境省は1日、中央アルプスで国特別天然記念物ライチョウの繁殖集団を復活させるため、北ア乗鞍岳の野生3家族19羽を中ア駒ケ岳にヘリコプターで運んだ。移送したライチョウは小屋のケージに入れて約1週間保護し、7日すぎに放鳥する。来年以降の自然繁殖で数を増やしていく計画で、今回の移送は中アのライチョウ復活に向けて大きなステップとなった。

中アでは半世紀ほど前にライチョウが絶滅したと考えられてきたが、乗鞍岳から飛来したと推定される雌1羽が2年前に見つかった。同省はこの好機を生かして中アを生息地として復活させることで、ライチョウの絶滅の危機を緩和させようと、他の山から野生の親子を運ぶ初の「移住計画」を立てた。

この日に向けて、乗鞍岳で母鳥とひなの3家族をケージで保護。移送実施が決まると家族ごと箱に入れ、中アまでヘリで約15分で運んだ。ヘリは駒ケ岳の「頂上山荘」付近に着陸。同乗した中村浩志・信州大名誉教授らが運び出し、近くに設置したケージ内にライチョウを収容した。

昨年度からの復活事業で中アで誕生したひなは全滅。今回の移住に期待が寄せられている。中村さんは「移送できて一安心だが、どれだけ生き残れるかが鍵になる」と、ライチョウを捕食する天敵対策を課題に挙げた。同省信越自然環境事務所(長野市)の小林篤専門官は「捕食者に狙われないように細心の注意を図っていきたい」と話した。

ケージは登山道から離れた場所に設置されていて、近づいてライチョウを見ることはできない。中村さんは「遠くから見守ってほしい」と呼び掛けている。

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