2020年8月5日付

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今春高校へ入学した長女は念願のスマートフォン(携帯電話)を手にした。毎晩複数の友人と同時にできる通話を楽しんでいる。弟の長男は中学生になってゲームにはまり、来春は高校受験が控えるのにコントローラーを手放せず、ついに先日父に没収された▼その父といえば小学生で釣りを覚えて以来46年間、夢中という状態に変わりなく、実は子どもの気持ちが痛いほど分かる。だが中高生時代の釣りと違ってスマホやゲームは夜ふかしにつながりやすく、睡眠不足による影響が心配になる▼熊本大学名誉教授の三池輝久さんは著書「子どもの夜ふかし脳への脅威」で、夜ふかしは「体内時計のリズムに狂いが生じ、不健康の土台になる」とし、それが「不登校」のきっかけをつくるという▼一方、京都大学総長の山極寿一さんは著書「スマホを捨てたい子どもたち」で、人は離乳期と思春期の2回生物的に弱くなり、「この時期は大人の支えが必要」と唱える。思春期は「心身のバランスを崩しやすく、自分に起こる諸々の現象を自分で解決できない時期」という▼くもった長女と長男の顔を見れば、前夜の夜ふかしは一目瞭然。すでに精神的依存度は高い。受験生の長男はもちろん、長女にも「成績次第で没収」と告げている。与えた親の責任がある。子を観察し、時に対応しながら二人が自らの使用をコントロールできるまで根気よく付き合いたい。

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