人工授精で誕生の子牛競りに出品 上農高生徒

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大勢の購買者を前に、「上農和福」(手前)の競りに臨む上伊那農業高校の生徒たち

上伊那農業高校(南箕輪村)は6日、JA全農長野が木曽郡木曽町の県中央家畜市場で開いた和牛の競りに、今春同校を卒業した生徒の人工授精で生まれた子牛を出品した。繁殖農家を想定した実習で飼育してきた生命探究科動物コースの3年生が、販売実習として競りに参加。目標額を上回る競り値で落札してもらい、「ありがとうございました」と声を響かせた。

出品牛は昨年10月18日に誕生した雄牛(去勢牛)の「上農和福」。家畜人工授精師の資格を持つ同校教員のサポートで、2018年12月30日に、当時の2年生女子生徒が人工授精した。

8月市場への和牛子牛の上場は320頭。「上農和福」は同じ月齢の牛と比べるとやや小柄だったが、生徒たちは50万円以上で売ることを目標に育成し、この日も競りの直前まで毛並みを整えて臨んだ。

「上農和福」と一緒に競り場に入ったのは金井文乃さん(17)、吉田美月さん(17)、河合千晴さん(17)、伊澤来海さん(18)、戸枝恵依さん(17)の5人。引き手から手綱を受け取った生徒らは「上農高校から来ました。お願いします」とあいさつし、満席の購買席に頭を下げた。

場内放送で牛の基本情報と体重が伝えられると、「30万からお願いします。はい、回します」と競り人の声。電光掲示板の競り値が上がっていき、54万6000円で「決定」の表示が出た。30秒足らずでの落札だった。

引率した境久雄教諭は「コロナで消費が鈍っているようで、全体的に競り値が低調だったが、大健闘だった。みんなこの子らのおかげ」と褒めた。先輩の思いを引き継ぎ、飼育をしてきたという吉田さんは「最初、価格がなかなか上がらなくて心配だった。一生懸命育ててきたかいがあった」と満足そうだった。

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