2020年8月10日付

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新聞やテレビ、インターネットを含め相変わらず新型コロナウイルスの話題が続いている。ワクチン開発など朗報なら歓迎だが、良いニュースは少ない。加えて豪雨、それに続く猛暑。地球規模の異常事態に無力感を感じずにいられない▼そんな状況に追い打ちをかけるように先月30日には関東甲信を含む広い地域に緊急地震速報が発表された。幸い震度1以上の揺れは観測されなかった。気象庁は「誤報」だったと謝罪した。地震の予知は難しい。素人には分からないが、予測システムには限界があるのだろう。正確性より速報性が求められる。個人的には謝る必要は感じない▼危機管理の要諦に「プロアクティブの原則」がある。「疑わしいときは行動せよ」「最悪事態を想定して行動せよ」「空振りは許されるが見逃しは許されない」という三つの原則から成り、米国では危機管理のトップに立つ者の行動原理とされる。緊急地震速報にも通じよう。不断の改善は必要だが、今後も躊躇なく速報を出してほしい▼一方で、新型コロナウイルスへの対応はどうか。せっかく大変な努力で一度は落ち着いた状態になったのに再拡大に歯止めがかからない。もっと傷が浅いうちに何とかならなかったのかと考えてしまう▼未知のウイルスである。警戒を緩めることはできない。結果的に「空振り」だったとしても「空振りで良かった」と思える心構えを持ちたい。

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