未来へつなぐ諏訪湖の花火 企業有志打ち上げ

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諏訪湖の初島からサプライズ形式で打ち上げられた花火=15日午後8時35分

新型コロナウイルスの影響で諏訪市の諏訪湖で予定された全ての花火大会が中止になる中、諏訪市を中心とした企業有志のグループが15日夜、「諏訪湖の花火」を未来につなぐサプライズ花火を諏訪湖の人工島「初島」から打ち上げた。約300発の大輪が約7分間にわたって夜空を彩り、居合わせた市民や宿泊客は「やっぱり諏訪湖の花火は素晴らしい」と笑顔を見せた。

諏訪湖では終戦記念日の毎年8月15日に諏訪湖祭湖上花火大会(諏訪市や諏訪観光協会などでつくる実行委員会主催)が開かれる。四方を山に囲まれた諏訪湖上で約4万発がさく裂する規模の大きさと音響効果、湖面に映える華麗さから全国屈指の花火大会として人気だが、72回目の今年はコロナ禍で5月に史上初の中止が決まった。

つなぐ花火は、花火大会に協賛する市内企業のうち十数社で「諏訪湖の花火をつなぐ会」を作り、6月から準備を進めていた。「花火に寄せる諏訪の人々の思いをつなぎたい」「コロナ禍でうつむく地域の皆さんに花火で上を向いてほしい」(事務局の今井愛郎さん)との願いを込め、最終的に諏訪湖周の20社が協賛。「3密」を避けるため事前告知をせずに行った。

花火の打ち上げは地元の小口煙火(諏訪市)が担当し、菊や牡丹、柳など最大5号玉の花火を絶え間なく打ち上げ、光と音の供宴で諏訪湖周の人々を魅了した。湖畔に集まった人々はマスク姿で間隔を空けて座り、静かに夜空を見上げ、花火が終わると花火師に拍手を送っていた。

諏訪市内に住む87歳の女性は「今年は諦めていたので見られて良かった。諏訪湖の花火は日本一。その雰囲気を味わえた」と笑顔。上諏訪温泉のホテルに家族7人で宿泊していた男性は「諏訪湖の花火は全国屈指の規模で地域にとっては欠かせない貴重な花火大会。花火でコロナ禍を吹き飛ばしてほしい」と語り、来年の開催に期待を寄せた。

諏訪湖では今年、湖上花火大会のほか、7月26日の上諏訪温泉宿泊感謝イベント、7~8月に毎日花火を打ち上げる諏訪湖サマーナイト花火、9月5日の全国新作花火競技大会がいずれも中止になった。同会の「つなぐ花火」に先立ち、諏訪市も諏訪湖の花火の伝統を未来につなげ、コロナ禍や豪雨災害からの復興を願う花火を打ち上げた。

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