2020年8月22日付

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待ち望んだ瞬間が訪れた。サッカーファンならずとも、名前や顔を知る人は多いだろう。Jリーグ横浜FC所属の三浦知良選手は、53歳にして現役。国内プロ最年長出場、得点の記録を持ち「キング(王様)カズ」と尊称される。13年ぶりにJ1のひのき舞台へ戻り、今月リーグ杯で先発出場を果たした▼Jリーグ初代MVPを獲得し、日本代表でもゴールを量産した。しかし、エースとして臨むはずの1998年フランスワールドカップのメンバーから落選。まさかの事態に日本中のメディアを巻き込んだ騒動が起き、悲劇の主役となった▼限界説も流れたが、風評にめげず不屈の精神で立ち上がる。妥協なきトレーニングで体を鍛え抜き、国内外のクラブを渡り歩いて結果を示し続けた。ひたむきな姿は、いまなお人々に勇気を与えている▼コロナ禍でスポーツ界全体に停滞感が広がる中でも、僕にはサッカーしかないと黙々と走り込んだ。ここにカズの真骨頂がある。努力と研さんを惜しまない王様だからこそ、その背中に夢と希望が託されるのだ▼リーグ杯のニュース映像。カズはふた回り以上も年齢の若い選手を相手に、闘志むき出しのプレーで健在ぶりを誇示していた。どんな分野であれ、頑張り続けるベテランに称賛の拍手が送られる世の中であってほしい。かつて、カズが40歳を目前に発した名言が頭の中に響いた。「全盛期?これからだよ」

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