河川の「未来の水位」予想 伊那市で実証実験

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沖電気工業が河川監視に関する実証実験を行う伊那市の三峰川

通信機器大手の沖電気工業(東京)は、センサーを使って河川を監視し、国土交通省などのデータと合わせて「未来の水位」を予想する実証実験を伊那市の三峰川で10月から始める。大雨による洪水の危険性が高まった場合に、天竜川上流域にあるダムや水門の放水量をコントロールし、天竜川や三峰川の氾濫を未然に防ぐことを目指す。水位予想に有効なデータが収集できるか検証する。

同社は2017年度から3年間、「地域おこし企業人」として社員1人を伊那市に派遣。新産業技術推進に関する取り組みを中心に連携を進めてきた。市によると、企業人を通じて同市の情報や課題を共有する中で同社から河川監視に関する実証実験の提案があったという。

計画では、美和ダム(同市)上下流の三峰川8カ所にセンサーを使った水位計を設置。水位のデータを収集するとともに、三峰川流域、天竜川流域の降水量データ(予測データを含む)、美和ダムのデータを国交省から取得。降水量、河川水位、美和ダムの貯水量データの変化を分析し、未来の水位予想が可能かどうか検証する。

近年はゲリラ豪雨や線状降水帯による大雨などにより予測データ以上の量とスピードで水位が上昇し、災害が発生。昨年10月の台風19号では美和ダムでも異常洪水時防災操作(緊急放流)が行われた経過がある。

天竜川上流域では美和ダム、小渋ダム(中川村)、釜口水門(岡谷市)を中心に洪水調整を行っている現状があり、白鳥孝市長は「データに基づいて諏訪湖を含めた天竜川上流域で一体となってコントロールできるようになれば流量を一定の中に収めることができるのではないか」と期待を寄せた。

実証実験には市も積極的に協力する方針で、データを蓄積後、予測モデルの構築に向けた検討会の設置なども検討する考えだ。

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