野生動物「速くくり」 ヒラサワのわな注目

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スプリング設置などで捕獲スピードが向上したヒラサワの「速くくりわな」

宮田村町一区の金型設計制作、部品加工、製品組立のヒラサワ(平澤弘社長)が開発、製造する、野生鳥獣捕獲用のくくりわな「速くくりわな」が、県内外で鳥獣被害を受ける人たちから注目を集めている。名称の「速くくり」の通り、バネの圧縮力でくくり速度を早め、捕獲率を高めた。同社ではさらに研究を進め、より「安全」で「精度」の高いわなづくりを進めていく―としている。

■依然深刻な農作物被害

くくりわなは、動物が仕掛けに足を踏み入れるとワイヤがしまって足に巻き付き、捕獲するわな。狩猟免許を持ち、市町村長からの有害鳥獣捕獲員の任命・要請を受けた猟友会員などが扱え、無資格では使用できない。上伊那地方では同社を含む4社ほどがそれぞれにくくりわなを製造し、県内外からの注文を受けている。

上伊那地方の野生鳥獣被害は、県の調べで2007年の被害額2億1676万円をピークに減少傾向にはあるものの、昨年度だけでも5369万円。カラスやニホンジカが半数を占め、サルやイノシシの被害も多かった。主に果樹や野菜の被害が目立った。

野生鳥獣による農作物被害は、農家にとって深刻な問題。県は、農作物を守る防護ネットや電気柵を用いた防除のほか、誘引物の除去と緩衝帯を設ける被害地の管理、加害鳥獣の捕獲―などの実施協力を求めている状況だ。

■より安全で使いやすく

ヒラサワは、くくりわなの需要の高まりを見越し、古くからあるわなの改良を進めてきた。「速くくりわな」は、踏み板と外枠(落とし枠)の基本形はそのままに、バネの圧縮力を高め、くくり速度を格段に早めた。捕獲おりなどを扱うヒットビジネス(伊那市高遠町)と共同で実用新案も登録。性能の高さと確実性から県内のみならず、県外からの注文も増えている。

平澤社長は「今後も、錯誤捕獲や人的被害が避けられる、より安全で使いやすいわなの開発を進めていきたい」と意気込みを見せている。

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