諏訪地方出身4人 茅野市美術館企画展

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「在る表現~その文脈と諏訪」展で作品が展示されている宮坂了作さん(右)と根岸芳郎さん

「在る表現~その文脈と諏訪」展で作品が展示されている宮坂了作さん(右)と根岸芳郎さん

茅野市美術館の企画展「在る表現~その文脈と諏訪 松澤宥・辰野登恵子・宮坂了作・根岸芳郎」が7日、同館で始まった。諏訪地方出身の4人の作家を取り上げ、それぞれの表現や作家同士の関わり、生まれ育った諏訪が作家にとってどのような場所であったのかを見つめ直す。9月11日まで。

下諏訪町出身の概念芸術家、松澤宥(1922~2006年)は、欧米でも知られるコンセプチュアル・アートの先駆者。諏訪地方での本格的な展示は初めて。人生の大半を故郷の下諏訪で過ごした。初期の詩作、アメリカ留学後の絵画や立体作品、64年に「オブジェを消せ」という啓示を受けて以降の、美術を言葉で表現する概念芸術などが並ぶ。過去に制作したオブジェなどが収められた下諏訪のアトリエ「プサイの部屋」はそれ自体が作品となっている。

岡谷市出身の辰野登恵子(1950~2014年)は諏訪二葉高校時代に現代美術と出合った。豊かな色調や存在感のある形で独自の絵画空間を表現した。95年に東京国立近代美術館で開かれた女性初かつ史上最年少での個展をはじめ、日本を代表する作家として活躍。油彩の大作やリトグラフ、シルクスクリーンなどの版画作品が並ぶ。

諏訪市出身の宮坂了作さん(66)=諏訪市=は、その場の偶然性に重きを置く「ハプニング」をカリフォルニア芸術大学で学んだ。80年に諏訪に戻ってからは地図の色(青・緑・茶色)を用い「意味のある色・形」を繰り返す絵画を制作している。「私の原点は農業。(手法に)地図を選んだのは大地を表すものだから。作品の中に諏訪湖や初島などを感じてもらえれば」と話している。

岡谷市出身の画家、根岸芳郎さん(65)=岡谷市=は90年代の作品から新作までの大作を展示する。水性アクリル絵の具を用い、色彩がにじみ複雑に混ざり合う画面を作り出している。「作品は鏡のようなもの。それぞれの目でじっくりと見て、作品から返ってくるものを感じてもらえれば」と話している。

関連イベントで11日午前10時30分から、宮坂さんを講師に「植物文字を書こう」を開く。植物の種を植え、成長してくる芽で文字を書く。参加費200円。要申し込み。問い合わせは同館(電話0266・82・8222)へ。

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