金沢宿の面影 「丸屋」紹介の看板設置

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旅籠の格子戸が残る「丸屋」前に設置された看板と、有賀弘さん(左)、息子の恭一さん=茅野市金沢仲町

茅野市金沢地区コミュニティ運営協議会(池上泰司会長)と「金沢の未来を考える研究会」(伊東俊夫会長)は、江戸時代から300年以上続いた同市金沢仲町の旅籠屋「丸屋」の歴史を紹介する看板を国道20号に面する丸屋の入り口前に設置した。

同研究会は、地域の少子高齢化や地域力の衰退などに危機感を抱いた運協役員を中心に発足した。14年には、地元金沢の魅力を多くの人に知ってもらおうと、「信州金沢名所史跡マップ」を作成。17年からは、3年計画で史跡のいわれなどを掲載した看板を計23カ所に設置するなど、地域の課題解決に取り組んでいる。

昨年10月に看板を設置した後、丸屋にも置いてほしい-との区民の声があり、この春、丸屋を代々管理する有賀弘さん(93)に打診。先月下旬までに研究会が設置した。

丸屋は、金沢宿本陣の道斜め向かいに位置する木造2階建ての建物。金沢宿が誕生した1650年ごろには、同所で旅籠を営んでいたと伝わる。度重なる大火があり、建物は簡素な造りとなっているが、築150年を超えるという。2階の窓に現存する格子戸が旅籠の名残を残している。広さは正面10間(約18メートル)、奥行き8間(約14・5メートル)で十数部屋あり、大規模な旅籠であったことがうかがえる。

現在建物は、有賀さんが経営する有賀農園の倉庫として利用されている。研究会によると、当時の姿を残す建物は少なく、適切に維持管理されている建物はごく少数という。池上、伊東両会長は「宿場町として栄えた金沢宿の歴史を後世に伝えていくとともに、地域住民や観光客に金沢の誇りや魅力を知ってもらえたらうれしい」と話した。

有賀さんは「金沢の人の支えがあり、今に残すことができている」と感謝。息子の恭一さん(64)は「後世に残せるよう管理していきたい」と語った。

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