駒ケ根市 伊藤市長就任7カ月

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駒ケ根ライオンズクラブの例会で講話に臨む、駒ケ根市の伊藤祐三市長

駒ケ根市の新たなかじ取り役として伊藤祐三市長が1月29日に就任してから、7カ月余が経過した。”対話によるまちづくり”を掲げ市政運営をスタートさせたが、就任と同時期に拡大した新型コロナウイルス感染症の対応に追われる日々。公約は後回しにせざるを得ず、イベントや行事の中止などで住民との接触機会も限られる。市内からは事情を理解しながらも、市長の顔の見えない状況に、不安や不満の声が聞こえ始めている。

市長の顔を見たことがないという市民もいると思う―。

4日に市内で開かれた駒ケ根ライオンズクラブの例会。特別名誉会員として同会に入会した伊藤市長は、入会式に続いて臨んだ講話で、自らこう切り出して苦笑いを浮かべた。

市秘書広報室によると、前市長は前年4~9月、市民と接する地区行事などに30回ほど出席したが、伊藤市長はほぼゼロ。新型コロナウイルス感染拡大のため、各種イベントや行事が中止になったり、集会などの自粛に配慮しているためだ。

伊藤市長は就任直後からコロナ禍に直面。市民や市内事業者を支援する緊急経済対策などに追われている。一方、最重要課題に位置付けた財政健全化は、庁内にプロジェクトチームを設置するなどして公共施設や事業などの見直しに着手した。

旗印に掲げた対話は、市民との対話集会を8月下旬に企画したが、市内での感染確認などを受け中止に。ただ正規職員276人を対象に4月から行ってきた個別面談は、保育園数カ所を残しほぼ終了。控えていた住民と向き合う地区単位の市政懇談会も、10月から開く予定だ。

会社員男性(51)は「コロナ対策で大変なことは理解しているが、距離が遠い。新しい市長がどんな人か、どんな考えを持っているのか分からない」。市長選で伊藤市長を支援したという女性(67)も「ここまでは物足りない印象。伊藤色が見えない」と指摘。一方で「新市長の新しいアイデアや手腕にみんな注目している。頑張ってほしい」と期待を寄せる。

開会中の市議会9月定例会では、11日から始まる一般質問で質問を予定する14人のうち、5人が市長に将来ビジョンや市政運営などを問う直接的な質問を通告している。

市議の1人は「コロナで力を発揮できない状況は気の毒に思うが、市民の思いも理解できる。終息が見通せないのであればこそ、工夫を凝らした積極的な情報発信が必要だ」と注文を付けた。

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