「現代教育観」復刻版を発行 諏訪寒水会

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「現代教育観」の復刻版を手にする渡邉会長(左)と河西敏夫代表。手前左が原本、右が復刻版

画一的で厳格な教育が主流だった大正時代に、子どもの関心を優先し、自由で伸びやかな教育を目指した「大正自由主義教育」を実践した諏訪市四賀出身の教育者、伊藤長七(1877~1930年)の研究会「諏訪寒水会」(渡邉文雄会長)が、長七の代表的な著書「現代教育観」の復刻版を発行した。1912(明治45)年に出版された単行本から、本人の執筆部分を親族の許可を得て複製した。

諏訪寒水会は、長七の研究を行っている寒水会(東京都)から、出身地の諏訪地方に支部設立を求める声を受けて昨年9月に設立し、1回目の勉強会を開催。その後、2カ月の1回のペースで定期的に開いてきたが、新型コロナウイルスの影響で1月を最後に中止となっている。18日に今年度1回目の勉強会を実施するのに先立ち、原本のコピーではなく、復刻版の発刊、活用で関心がある人に一層理解を深めてもらおうと製作した。長七の孫の伊藤博子さんの許可を得た。同会の勉強会のテキストとして使用するほか、希望者に販売する。

「現代教育観」は当時の東京朝日新聞(現朝日新聞)で48回にわたり連載された後、単行本として出版された。この中で、小中連携、英語の早期教育、女子教育の推進、女性教員の増員などを主張し、軍国主義教育の絶対的な反対を訴え、受験教育の弊害を指摘した。紙上で発表後、全国から多くの支持する意見が寄せられたという。

復刻版は原本よりも一回り大きくA4判。1冊1000円。渡邉会長(66)=岡谷市長地権現町=は「郷土が生んだ偉大な教育者、伊藤長七の教育に対する考えが伝わる素晴らしい本。ぜひ勉強会で一緒に学びましょう」と話している。第1回勉強会は18日午後6時から諏訪市の諏訪教育会館で。問い合わせは渡邉会長(電話090・5542・5242)へ。

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