2020年9月12付

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「防災の日」に合わせ各自治体で行われている総合防災訓練。今年は新型コロナウイルス感染拡大を受け、開催中止や内容変更、参加人数の制限など、いつもと異なる訓練が繰り広げられた▼感染防止策を新たに盛り込んだマニュアルに従い、避難所では避難者同士の間隔を確保。この分避難所の定員は減らす必要があり、これに対応するため、マニュアルには避難所の増設をはじめ自宅待機や宿泊施設の利用、車中泊などの分散避難が加わった▼九州を中心に被害をもたらした台風10号では、各地の避難所に多くの住民が殺到した。報道では、ある避難所は感染防止のため定員を3分の1ほどに削減。満員を理由に2カ所で受け入れを断られ、不安とともに避難所を転々とした住民の様子が伝えられた▼各自治体は避難所の数を増やしたが、今回は大規模被害を警戒し、過去の災害時に自宅にとどまった住民も多く避難したことが要因とされる。宿泊施設も満室が相次ぎ混乱が生じたようだ。感染拡大時の災害対応の難しさ、予測の難しさが改めて示された▼避難指示に従ったのに避難できないというのでは話にならない。避難所増設や分散避難に対応するためには、避難者を誘導する適切な情報提供や、自治体の枠を超えた広域連携が必要との指摘もある。身近でも災害の大規模化が心配される。教訓を生かして見直しを重ね、具体的な対策を練り込みたい。

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