「凍み」で地域起こし プロジェクト発足

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「凍み」をテーマにつながった伝統食材の生産者たち(右から堀内さん、茅野代表、武安さん)

寒く乾燥した諏訪地方の冬の気候を生かして作る寒天、氷餅、凍み豆腐、凍み大根の生産者と農家、旅館、飲食店などが連携した有志団体「凍みでつながるプロジェクト」が発足した。17日に茅野市内で報道発表を行い、代表を務める寒天製造会社社長の茅野文法さん(39)=諏訪市四賀=は「この地域を『凍み』をテーマに発信していきたい」と意気込みを語った。

各食材は冬の寒さが厳しい諏訪地域ならではの特産品で、近年は食材だけでなく、気候や風土、食文化を体感するツアーが企画され、注目が高まりつつある。一方で、生産者の高齢化や地球温暖化による生産量の減少、後継者不足などの課題を抱えている。プロジェクトは、作る食材は異なっても、同じ気候を生かして生産している点を大事にした事業者、個人のグループで、生産、販売、ツアーの企画など新たな価値を創造して課題解決に取り組む。趣旨に賛同する地元の若手大根農家や寒ざらしそばを提供するそば店、地元住民が作った凍み豆腐や凍み大根などの食材を利用した料理で観光客をもてなす旅館や飲食店、ちの観光まちづくり推進機構も参画する。

詰め合わせ商品の開発や凍み食材を使った新メニューの開発にそれぞれ取り組むほか、生産面では茅野代表が経営する同市北山の寒天工場で生寒天を天日干しする「干し場」を活用し、凍み豆腐や凍み大根を作る構想などがある。凍み豆腐、凍み大根は個人が家庭用に作ることが多く、干し場が狭いため、生産量が伸び悩んでいたが、広い干し場を利用すれば生産増が見込め、原料を提供する農家の大根需要の拡大にもつながる。

生産現場を訪れたり、凍み食材を使った伝統食を味わったりする既存のツアーに新企画を追加できる可能性も高まる。

茅野代表は「先祖の知恵が詰まった凍みの食文化などを発信すれば、この地域のファンはきっと増える。『凍み』でさまざまな業種とつながりたい」と語った。参画する凍み大根などの生産者で笹原観光まちづくり協議会の堀内泰次会長(71)=茅野市湖東=は「茅野代表からプロジェクトの提案をもらい、わくわくした。同じ思いの仲間の輪を増やし、可能性を広げたい」。同協議会の武安茂美事務局長(70)=同=は「われわれの世代にはない若い世代の感覚を生かしながら、茅野市らしさ、笹原の魅力を発信したい」と意気込んでいた。

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