「小さな旅」に活路 諏訪地方夏の観光

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親子連れや登山客でにぎわう車山山頂。新型コロナウイルスの観光業への影響が続く中、夏休みの山岳高原にはまずまずの入り込みがあった=8月10日

諏訪地方の観光地や宿泊施設の夏の利用者数は、新型コロナウイルスの影響で前年より落ち込んだものの、地元や近隣からの旅行者の獲得で減少幅を抑えたり、波及効果を生んだりした観光地もあったことが分かった。「密」を避けた旅を選択する動きが広がり、記録的猛暑にも見舞われた中、夏休み中の高原リゾートの入り込みはまずまずだった様子。政府の旅行需要喚起策「GoToトラベル」キャンペーンについては、東京の除外もあって、これまでの効果は「限定的」との見方が多い。

諏訪湖温泉旅館組合(諏訪市)によると、調査対象のホテル・旅館14軒の宿泊者数は7、8月ともに、前年同月比でほぼ半減。「国の後押しがあっても厳しい状況は続いている」という。東京からの客が7割以上減った一方で、7月は県内、8月は山梨からの宿泊が増加。マイクロツーリズム(小さな旅行)の浸透がうかがえる。

茅野市の蓼科湖周辺にある13施設が加盟する蓼科温泉旅館組合によると、8月の全体の宿泊者数は前年同月比で3~4割減にとどまった。旅行意識の変化で「広々としたイメージの蓼科が選ばれたのではないか」と分析。近隣県からの来訪も増えたとする。後半は学校の夏休み短縮が響いたといい、そのマイナスがなければ減少幅をより縮小できたと推測する。

諏訪6市町村と山梨県在住者を対象に、一部の施設利用を無料としている富士見町の富士見高原リゾートと、富士見パノラマリゾート。7月23日~8月末の来場者数はともに前年を上回り、町は「(町内の)温泉施設や道の駅なども大勢が利用したと聞く。誘客、波及効果を生むことができた」。”攻めの誘客”でファンが増え、再来訪につながることを期待する。

茅野市の車山高原も、マイクロツーリズムやアウトドアに力を入れており、高原での感動体験メニューを充実させて引き続き、地元や近隣からの誘客を図る考え。諏訪湖周の美術館などもやはり県内客の割合が増えている。

10月から「Go To」に東京発着の旅行が加わる予定で、ある観光事業者は「これまでの効果は限定的だが、今度こそはとの思いがある」と期待を口にする。

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