茅野市の「うまやど」 4年目ワイン作り

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収穫したブドウを選別する小林さん(右)と母親の文代さん

茅野市金沢の合同会社「フルーツワインうまやど」で、4年目のワイン作りに向けて、自社栽培するブドウの収穫が行われた。これまでは固定客への予約販売が中心だったが、今年度からロゼワインを県が東京・銀座に開設するアンテナショップ「銀座NAGANO」に出品し、さらに今季は赤ワインを出荷する計画だ。今年のブドウの出来は「いいですよ」と代表の小林一善さん(67)。11月中旬頃から販売を開始する。

同社は2018年7月、江戸時代から甲州街道金沢宿で中馬宿を営んだ小林家が設立。社名は屋号「馬宿」に由来する。ブドウ作りを始めたのは終戦直後の食糧難の時代。小林さんの父で教師だった充利さんが「子どもたちにお腹いっぱい果物を食べさせてやりたい」と所有する山を開墾、植樹した。

その後は忙しい充利さんに代わり、妻の文代さん(95)を中心に剪定や幹の皮むきなどに取り組んできた。無人販売を数十年続けてきたが、完熟後のハチの襲来や長雨による病気といったリスク回避のほか、小林さんが金沢地区コミュニティ運営協議会役員だったことから地域貢献につながる方策を考え、ワイン化に踏み切った。

同社のブドウ畑は3カ所合わせて約12アール。充利さんが植えたナイヤガラとコンコードのほか、最近はキャンベルやベリーAの栽培にも乗り出した。肥料には有機肥料の「ぼかし」を使用。一般酒類小売業と自己商標卸売業の免許も取得し、伊那ワイン工房(伊那市)に依頼して醸造する体制を整えた。

今季のブドウ収穫量は約800キロで、うち500キロをワイン用に出荷した。ナイヤガラの風味とコンコードの酸味を生かしたロゼと、キャンベルで深みのあるワインに仕上げる赤の計500本を、「信州金沢フルーツワインうまやど」のブランド名で販売する。今季初出品するキャンベルを使った赤は、銀座NAGANOでは唯一という。

小林さんは、新型コロナウイルスの影響で休業が続くちの観光まちづくり推進機構(茅野市)が金沢地区などで行う古民家宿泊事業「ヤマウラステイ」に触れ、「再開される時、このフルーツワインうまやどが何かしらの役に立つよう安定経営を目指し、『あのワインは気に入った』と言ってくれるリピーターを得られるよう歩んでいきたい」と話している。

ワインは1本2000円(税込み)。問い合わせは、うまやど(携帯080・2588・6584)へ。

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