諏訪湖水質観測に支援を 信大CFで資金募る

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湖心に浮かぶ観測装置を紹介しながら更新への支援や諏訪湖の「水質予報」実現の夢を語る宮原教授

信州大学理学部(松本市)は7日、学術研究に特化したクラウドファンディング(CF)で研究者の活動への支援を募る取り組みを始めたと、発表した。このうち、同部付属湖沼高地教育研究センター諏訪臨湖実験所(諏訪市)の宮原裕一教授は、諏訪湖中心部の水質データをインターネットでほぼリアルタイムに発信する産官学連携プロジェクトを紹介。現在稼働中の観測装置の更新、機能拡充に協力を求めた。目標額は100万円。

水質観測と測定データのリアルタイム発信のプロジェクトは同大、諏訪地域をはじめとする企業、諏訪湖漁業協同組合、諏訪市が共同で進めている。湖心部に、水温、水に溶けた酸素の量「溶存酸素量(DO)」、濁り具合「濁度」を測るセンサーや太陽光発電、送信装置を搭載した浮体設備を浮かばせ、受信した観測データを専用ホームページ(https://sss50.harmonia‐cloud.com)で、ほぼリアルタイムで公開している。2016年に発生した諏訪湖の魚類大量死がきっかけで、18年8月から同装置を湖上に浮かべて水質データを公開し、19年は3~12月、今年も3月から観測している。台風や強い日差しなど湖上の厳しい環境に耐えながら継続しているが、参画企業が手弁当で作った装置はセンサー類以外のコストをできるだけ抑えたことから、3年目の今年、老朽化が目立ち始めている。今後の長期にわたる継続的な観測を維持するためには更新が必要で費用をCFで募ることにした。

宮原教授によると、将来的には風向、風力計やプランクトンの量を測るセンサーなどを取り付けたり、観測装置を湖岸付近にも設置したりしたい考えで「センサーを増設し、データの蓄積を続ければ、いずれ天気予報のように(魚類大量死の一因とされる)貧酸素水の発生などを予測する『水質予報』が実現できるのでは」と夢を語った。

CFを活用するもう一つの理由に、支援を通じてプロジェクトに携わってもらい、「諏訪湖に関心を持ってほしい」(同教授)という思いもある。支援額に応じたリターン(謝礼)は1000円から用意しているが、5万円を寄付すると、同大所有の調査用の舟で湖内の観測地点などを巡る「諏訪湖訪問ツアー」に招待する特典を設けた。

このほか、物理学や化学に関連したプロジェクトもある。学術系CFの「アカデミスト」を活用した。問い合わせは同学部総務グループ(電話0263・37・2435)へ。

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