2020年10月10日付

LINEで送る
Pocket

「こいつ、動くぞ」。アニメ「機動戦士ガンダム」の初放映から40年を記念し、横浜市の山下ふ頭で進められている動く実物大ガンダムの製作プロジェクトが12月19日の公開に向け佳境を迎えている▼動画サイトでは完成した本体の動作テストの様子も配信されており、全長18メートルの巨体が膝をついたり、腕や指を動かしている姿は壮観。ガンダムファンならずともその雄姿に圧倒されるだろう▼ガンダムを動かしたい。プロジェクトはそんな大人たちの熱意を原動力とし、ものづくりの技術を結集して実現した。「こんな物を造るためにお金を用意するの」。ネット上では国内外からさまざまな意見が寄せられているが、そもそも実用性を問うのは愚問。”こんな物”にも大の大人を夢中にさせる魅力や価値があるのだ▼「人々を笑わせ、考えさせてくれる業績」をたたえるイグ・ノーベル賞が発表され、日本人が14年連続の受賞を果たした。ワニにヘリウムを吸わせる研究にどれほどの学術的価値があるかは分からないが”こんな物”と切り捨てず、研究に取り組むことができる日本を誇らしく思う▼価値観が多様化した現代。万人受けを狙って企画した商品や取り組みが必ずしも幅広い層の支持を得るとは限らない。過度な配慮や妥協が特徴のない、中途半端な結果を招くこともあるだろう。目先の成果に執着せず、時にはやりたいことをやってみるのも面白い。

おすすめ情報

PAGE TOP