2020年10月13日付

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「はんこをやめろ」。行政のむだ撲滅を訴えてきた河野太郎規制改革担当大臣が吠えた。菅政権が進める行政手続きのデジタル化の一環で、霞が関のすべての府省庁に対し、行政手続き上の押印を不要とするよう求めたのだ▼これに追随するかのように、川上陽子法相が、婚姻届や離婚届の押印を廃止する方向で検討を開始したことを明らかにした。さらに政府の規制改革推進会議で菅義偉首相が、行政手続きで「はんこ」の使用を原則、廃止するよう見直し方針のとりまとめを指示。「脱はんこ」の動きが加速しているかに思える▼現在の脱はんこの動きは新型コロナウイルス感染症に伴って増えたリモートワークにある。紙書類を使う業務、それらへの押印という旧態依然の業務プロセスで出社を余儀なくされ、はんこがリモートワークを阻む要因とまで言われるようになった▼これに対し、日本のはんこ文化を守ろうと訴える声が高まる日本一の印章産地・山梨県の長崎幸太郎知事は、政府や自民党本部を訪れ、はんこ事業者への風評被害の防止、不要な押印の削減を「はんこ廃止」と表現する発信はやめるよう求めた▼日本人は重要場面では、必ずといってよいほど押印を必要としてきた。赤い判がない書類は信じられないのも事実だ。はんこが不要な業務は多いが、はんこを押すことにはいろんな意味も含まれる。残すべきところは残してほしいものだ。

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