エコプロアワード 伊那の宮島酒店が最高賞

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上伊那産の無農薬栽培米を原料にした「信濃錦 命まるごと」を手にする宮島酒店の宮島敏社長

日本酒「信濃錦」蔵元の宮島酒店(伊那市荒井、宮島敏社長)は、「第3回エコプロアワード」(一般社団法人サステナブル経営推進機構主催)の最高賞となる財務大臣賞に輝いた。持続可能な地球の環境に配慮した日本酒醸造のシステムが認められた。宮島社長(58)は「知らせを受けて息が止まるほど驚いた」とし、「受賞が業界の酒造りに対する意識の変化につながれば」と期待している。

エコプロアワードは、地球の 気候変動や世界的な食糧事情などの諸課題を背景に、優れた環境配慮が組み込まれた製品や技術、ビジネスモデル、課題解決策を表彰し、持続可能な社会づくりに役立てる目的。宮島酒店は「地元産契約栽培米を用いた低精白の純米醸造酒」が認められた。

同社は約20年前、飯島町で日本酒の原料になる有機農法無農薬米の栽培に着手。その後、伊那市や南箕輪村でも栽培し、総面積を約8ヘクタールに拡大した。純米酒醸造では雑味を除き、味や香りを良くするために米の表面を削り落とす精米の割合を高めるが、過度な精米は過度なエネルギー消費につながるため、同社では精米の割合を抑えて味を高める酒造りに努めている。そのため品質の高い米作りを実践してきたという。

今回の受賞理由を主催者は「経済性や効率性ではなく本物を追求する信念がある。地域に根差した米作りや酒造りが地域経済に貢献し、環境を意識する姿勢にもつながっている」としている。

宮島社長は「日本酒には『高品質=高精白』という価値観があるが、品質の高い米を必要以上に精米するのは多くの面で無駄につながる。環境保全が叫ばれる中、酒造りに 対する意識を変える時期に来ているのではないか」と指摘。「今後は米作りを含め地域の風土など酒造りにまつわる背景を心で感じながら味わう姿勢や、短所とされる部分を長所と捉える価値観の変化にも期待したい」と述べた。

同社はすでに無農薬栽培米を使い、精米割合を抑えた純米酒「信濃錦 命まるごと」と「信濃錦 金紋」を商品化している。問い合わせは宮島酒店(電話0265・78・3008)へ。

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