2020年10月19日付

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秋の夜長といえば、読書や映画鑑賞をして過ごすのが定番だろう。健康志向の人からは、夜更かしせずに早寝早起きをした方が良いとの声も聞こえてきそうだ。毎日の眠りが浅い身とすれば、後者を実践できる生活に憧れてしまう▼個人差はあるが、人間は一生の3分の1もの時間を睡眠に費やす。十分な眠りによる疲労回復や免疫向上が、日中の活動を支える効果に異論の余地はない。ただ残念なことに、われわれはぐっすりと眠るのが不得手らしい▼厚生労働省の健康調査だと、日本人の平均睡眠時間は6時間台で短縮傾向。国際機関OECD(経済協力開発機構)のデータに照らすと、世界最短だ。これに慢性的な不眠状態の人が2割余いるとの数値を加味すれば、「眠らない」のではなく「眠れない」という課題が判然とする▼近年は「睡眠アドバイザー」なる職業が脚光を浴びている。相談者の体に合った寝具選びをはじめ、横になる際の姿勢、食事や入浴の適切なタイミングに至るまで細やかに助言する。不眠を解消する専門職の台頭は歓迎するところ。地域の保健指導にも活用すれば、健康増進の社会システムに好影響をもたらすかもしれない▼さあ、こちらも座して不健康を受け入れる訳にはいかない。夏以降に何種類かの枕を試し、独特な曲線形状で頭と肩を固定するタイプに落ち着いた。不眠を快眠へと転じれば、幸せな夜長が待っている。

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