裂織の可能性追求 八ケ岳美術館で公募展

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タペストリーや服、バッグなど公募による多彩な裂織作品が並ぶ展示=原村の八ケ岳美術館

原村の八ケ岳美術館で、公募展「第8回あなたが選ぶ信州の裂織(さきおり)展」が開かれている。裂織の伝統技術や精神を受け継ぐとともに、高い芸術性を持つアート作品として新たな可能性を追求してもらおうと、隔年で開催。タペストリーや服、バッグ、ドレスなど全国から集まった30点を展示している。11月15日まで来館者による投票を受け付け、公募作品の中から大賞を決める。展示は12月6日まで。会期中無休。

裂織は原村で古くから農閑期の女性の手仕事として行われてきた織物で、裂いたぼろ布を緯糸にして織り上げる。ぼろ布一つも無駄にしない生活の知恵から生まれたため「ぼろ機織り」の名称で親しまれている。

新型コロナウイルス感染症の影響で、例年に比べて出品数は減ったものの、家にいる時間が増えたことで新しい表現もみられた。キリンの親子と本物の時計を組み合わせた作品では、子ども部屋などに飾ることで「おうち時間」を少しでも楽しく豊かに過ごしてほしい│との願いが込められている。初めての応募というドレス作品では古典的な赤色と水色の色彩が表現されている。タケノコをテーマにし、その皮をそのまま織り込んだ作品もある。亡父の羽織を裂織で再現した力作も並ぶ。

公募作品のほか、織物の歴史や、村で裂織文化の普及に取り組む作家やグループの紹介もしている。展示に訪れた中学3年生の伊東美優さん=茅野市=は空と水、太陽を絵のように表現した作品について「景色が湖に映っているところがすごく美しい」と見入っていた。

期間中、各種ワークショップを予定している。問い合わせは同館(電話0266・74・2701)へ。

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