「天空の花園」へ 上農高生らササユリ整備 

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登山者に踏まれる恐れのある株を球根ごと適地に移植する生徒たち=24日、経ケ岳への登山道近くで(上伊那農業高校提供)

南箕輪村の経ケ岳周辺に自生するササユリを増やし、稜線に「天空の花園」をつくろうと、上伊那農業高校バイテク班・生命探究科植物コースの生徒たちが地元の里山愛好者グループ「経ケ岳友の会」のメンバーらと、個体の移植を始めた。26日には増殖のための培養実験もスタートさせた。

移植作業は24日、友の会の会員らと一緒に行った。生徒たちは標高約2000メートルの稜線まで登り、登山者に踏まれる恐れがある約20株を、近くの適地に植え替えた。

友の会メンバーの伊藤洋一さん(68)によると、荒廃していた登山道を復活させようと半世紀ぶりにクマザサを刈り進めた場所でササユリの群生が確認された。登山道上にも何株か芽を出したため、許可を得て移植することにした。「自然の状態が一番だし、本当は移植はしたくないが、踏まれてしまう株だけでも移したい」と伊藤さん。一帯にはクガイソウやヤナギランも芽を出しており、伊那谷を見下ろす絶景の場所に「天空の花園」を整備したいと夢見ている。

同校からは2年生3人が参加した。県のアツモリソウ保護回復事業に参画し、絶滅の危機にあるアツモリソウの増殖のために美ケ原個体群の無菌培養苗を育成している生徒たち。希少種への意識や個体への対応も身に付いており、ササユリの球根を傷つけることなくこの日の移植を完了させた。

「個体数が少なくなっていることを聞いて、自分たちも手伝いたいと思った。時間はかかるかもしれないが、数を増やしたい」。生徒たちは今後も移植作業に協力していく方針で、許可を得て持ち帰った球根を使った培養実験にも取り組む。

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