「経験生かす」 上農高の長期農業実習終了

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代表理事から農事組合法人について学ぶ丸山卓治さん

上伊那農業高校(南箕輪村)のアグリデザイン科アグリコースが初導入した生徒の長期農業実習(デュアルシステム)は、予定していた5カ月の実習が10月末で終わった。学校での授業と現場実習を組み合わせた教育システムは、専門的な知識と技術を持った実践力のある職業人の育成が目的。農業の現場で学んだ生徒は「仕事をさせてもらった経験を、これからの人生に生かしていく」と話す。

「上農で、わたしと伊那谷をデザインする」をスローガンに新学科が動き出して3年目。1期生が3年になり、当初から構想に描いていた地域での学びがアグリコースで動き出した。実習を希望したのは男子生徒2人。丸山卓治さんは村内の農事組合法人まっくん野菜家で実習し、松田康佑さんは村内の果樹農家、菅家美果さん方で仕事を体験した。

果樹農家での実習でリンゴを収穫する松田康佑さん

新型コロナウイルス感染拡大の影響で開始が遅れ、現場に出られたのは6月5日だった。当初は1時間半の実習を計12回行う予定だったが、うち2回は悪天候で中止となり、10月30日の10回目で実習を終えた。

まっくん野菜家は、高校生の将来のためになるのなら―と実習を受け入れた。「農業が持つ厳しさや収穫の喜びを伝えようと思った」という木下尊英代表理事は、ブロッコリーやスイートコーンが長雨の影響で大打撃を受けたことも教えた。丸山さんは「農業は天候に左右されやすく、経営も不安定になる。こうした課題を解決していく方法を農業高校生としても考えないといけないと思った」と話した。

松田さんは実習最終日にリンゴを収穫した。「これがこのまま商品になるから、傷めないようにしないと」と慎重に果実に手を伸ばす。指導する菅家さんは「農業高校生なのでちょっと説明すればちゃんとこなしてくれる。きつい仕事もあるけれど、手をかけただけいいものができることも伝えたい」と話した。

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