「受動喫煙防止条例」制定に本腰 諏訪市長

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諏訪市の金子ゆかり市長は長野日報社のインタビューに応じ、市長2期目の公約に掲げている「受動喫煙防止条例」の制定に向けて、2021年9月の市議会に条例案を提出する意向を明らかにした。人が集まりやすい児童公園や観光地、祭りやイベントなどを念頭に、屋外の一定区域を全面禁煙にする「エリア指定」の必要性も指摘。受動喫煙による健康被害を防ぐとともに、空気のきれいな諏訪市を「世界標準の観光地」として発信したい考えだ。

「分煙や受動喫煙防止を進めてほしいという市民の意図を感じた。意を強くして条例制定を進めていいかなと思っている」。金子市長は、今年9月に市内5会場で計6回開き、延べ203人の市民が参加した市政懇談会を踏まえ、条例制定に意欲を示した。

金子市長が受動喫煙防止条例に言及したのは19年4月の市長選だ。無投票当選で議論が行われず、論点が整理されないまま2期目がスタートしたが、19年度にたばこ販売協同組合と懇談し、諏訪・茅野遊技場組合と県飲食業生活衛生同業組合諏訪支部から連名の要望も受けた。今年9月の市政懇談会の反応も踏まえ、方針を固めた格好だ。

市によると、市民に直接訴える場となった9月の市政懇談会では、明確な反対意見は出なかった。喫煙者からも賛成意見があり、たばこを吸わない人からも「条例は推進してほしいが、吸う人の権利も考えてほしい」と配慮を促す指摘があった。禁煙の支援を求める声も出たという。

条例案の作成は今後、健康づくり計画(21~25年度)の今年度策定に向けて8~9月に実施した健康意識アンケートの結果を分析し、市健康づくり推進協議会で医師ら専門家の意見を聞く。条例に関係する個人や団体との協議も行い、来年4月にも素案をまとめる。パブリックコメントを経て市議会に議案を上程し、周知期間を経て22年度の条例施行を目指す。

条例案の焦点は、喫煙を禁止する受動喫煙防止区域の設定(エリア指定)だ。金子市長は前向きな姿勢を示し、公的な児童公園や観光地の指定は「ありだと思う」と述べた。諏訪よいてこや花火大会など人の 密集が出現する瞬間の指定も検討する。ただ、罰則規定には慎重な姿勢を示した。禁煙外来を受診した市民の自己負担を軽減する新たな支援策「禁煙チャレンジ(仮称)」の導入にも関心を示している。

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