災害教訓に 伊那市役所の非常用電源設備増設へ

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伊那市は、昨年10月の台風19号を教訓に、市役所の非常用電源設備を増設する。市役所の電気設備は庁舎地階にあり、豪雨で浸水した場合、庁舎の機能が停止する可能性があるため。新たに2階の高さのある場所に非常用電源設備を設置し、災害時にバックアップできるようにする。近く着工し、来年3月末までの完成を目指す。

市総務課によると、市役所本庁舎東側に鉄骨の架台を設け、発電機などの非常用電源設備を設置する。架台の高さは約5メートルで、浸水を防ぎ、災害時に災害対策本部が設置される庁議室や情報連絡室が設置される会議室、市役所の業務に関する情報を一元管理するサーバー室がある情報統計課、電話交換室、防災行政無線など「最低限の電力」を確保する。

既存の設備からは切り離し、仮に地階が浸水被害を受けた場合でも電力の供給を続けられるよう非常電源用配線も整備する。

市役所は天竜川と三峰川の合流点近くにあり、市のハザードマップでは1000年以上に1度発生する確率の降雨で天竜川上流域全体に48時間で総雨量605ミリの雨が降り、天竜川が氾濫した場合、1~3メートルの浸水が想定されている。

台風19号では天竜川、三峰川の水位上昇により氾濫の恐れがあるとして、天竜川沿い下段の西春近、東春近、三峰川沿いの上新田、下新田、境の各地区に避難指示を発令。市役所がある下新田も対象地域となった。

このため、市は昨年12月の市議会一般質問で、「市役所庁舎地下が浸水した場合、電気設備が機能停止となる可能性が十分ある」とし、「最低限の電力を確保できる設備を2階以上に移し、バックアップできるよう対応していきたい」と表明。今年度当初予算に非常用電源設備設置工事に関する費用8600万円を計上していた。

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