2020年11月17日付

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日本語6割、英語4割―。県内の外国籍住民が、日常で意思疎通を図ることのできる言語の割合という。日本語を頼りにする人の多さに驚く。世界で最も習得が難しいとされる言語が、共生社会を築く土台になる▼辰野町の地球人ネットワークinたつのが今月開いた、「つたわるにほんご」講座。受講者が難しい熟語を平易に言い換える。「速やかに高台へ避難を」は「すぐに高いところへ逃げて」、「避難所」は「みんなで逃げるところ」といった具合。年配の男性が「話が通じそう」と笑った▼指導役を務めた佐藤佳子さん(丸の内ビジネス専門学校講師)の解説にうなずく。年々増える県内外国人は約3万5000人で、出身国は100余り。「世界を語る前に、地元がすでに国際化していると認識すべき。そして共通言語は、簡単な日本語なのです」▼外国籍住民の支援における課題は、やはり言葉だろう。行政文書や案内の多言語化は必須だが、人手不足で作業が停滞。自動翻訳機も、難解な語句だと誤訳してしまう不安が残る。毎日話す日本語の使い方を見直して彼らに教えたり、コミュニケーションをとったりする方法は、明快な解決策の一つになり得る▼辰野町でも、職員研修に「つたわるにほんご」を取り入れるそうだ。さて、われわれはどうしたら良いだろう。共生社会には、個人の意識向上と地域全体で支える体制づくりが欠かせない。

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