2020年11月24日付

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今の報酬額では立候補しない―。東筑摩郡生坂村議会が行ったアンケート調査で、村民の66%が回答した。同村議会の報酬月額は18万円。定数8人。40代後半の議員が1人いるが、そのほかはいずれも60代後半以上。平均年齢は65歳余だ▼市町村を中心に、議員のなり手不足が深刻化している。特に若い世代が少ないのが課題だ。町村議会の無投票当選率は20%超。全国町村議会議長会が設置した検討委員会が行った調査では、全国町村議会の68%が議員のなり手不足は議員報酬が影響していると考えている▼議員報酬の平均月額は市議会が41万円、町村議会は21万円。年金や退職金はなく、任期後の身分保障もない。「家のローン返済や子どもの教育費などを考えたら、専業では生活が成り立たない」。子育て世代の率直な声だろう▼定数を減らして報酬を上げる「集中専門型」や、逆に多くの非専業議員による「多数参画型」、兼業・兼職禁止の緩和、厚生年金加入など、国や政党などでも多様な方法が考えられている。生坂村議会は、55歳以下に限り報酬月額を30万円に引き上げる提言をまとめた▼地方の時代。二元代表制の下、議会にも自治体運営を担う高い資質が求められる。いくらなら議員になれるのか、あるべき議会や自治体に求められる議員活動とその対価は―。横並び意識はいったん脇に置き、市民を交えた抜本的で継続的な議論を望みたい。

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