2020年12月2日付

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縄文を生かしたまちづくりを進める茅野市に二つの朗報がもたらされた。縄文時代中期の集落跡が見つかっている国特別史跡「尖石石器時代遺跡」の隣接地が追加指定される見通しになったこと。もう一つが、国宝土偶「縄文のビーナス」の縄文ドキドキ総選挙での1位獲得だ▼縄文時代とはどんな時代か、市はホームページで当時の生活を平易な文章で紹介している。「日が昇ったら起き出して、日中は弓矢や斧の手入れ、土器づくりをそこそこしながら、たまには山へ柴刈りやシカ狩りに出かける。腹がすいたらクリを食べ、(中略)囲炉裏、湧水、けものみち、歩いて山を越えていく。そして、うわさ話で盛り上がる」▼先日の第21回宮坂英弌記念尖石縄文文化賞授賞式で選考委員長の小林達雄・国学院大学名誉教授がこんなことを言っていた。石を丸く並べる縄文時代の環状列石。遠くから膨大な量の石を運び、場所によっては100年、200年かけてつくり続けたという▼現代人には理解しがたい行為をなぜしたのか。小林さんは「そこが縄文の面白さであり、縄文の正体の一端が隠されている。腹の足しにはならないが、心の足しにしていたのではないか」と推測した▼幅はあると思うが1万年ほど続いた縄文時代。満喫したであろうアウトドアライフや造形美に優れた土偶の数々。不思議なストーンサークル。精神世界はやはり謎めいている。

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