はやぶさ2に感謝 過去の計画参加の諏訪企業

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「ミネルバ2」のプロジェクトに関わった経験を思い起こしつつ、今回のカプセルの帰還を喜ぶデジタル・スパイスの須藤社長

小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」の砂が入っているとみられるカプセルを地球に無事送り届けた6日未明のニュースを受け、2018年の「りゅうぐう」表面の写真撮影で自社開発製品を供給した諏訪地方の2社が長野日報社の取材に応じ、一連のプロジェクトの成功を喜ぶとともに携われたことに感謝した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の求める“宇宙レベル”の水準を達成するため磨いた技術と経験は、両社のその後の展開にも生かされているという。

プロジェクトに関わったのは、FA(工場自動化)機器・装置の制御システム開発などのデジタル・スパイス(諏訪市四賀)と光学関連機器製造などの「nittoh(ニットウ)」(同市湖南)の2社。りゅうぐうの地表面の撮影に成功した小型探査機「ミネルバ2」のプロジェクトで、デジタル・スパイスは電子基板と基本ソフトを提供し、自力で飛び跳ねながら移動する同機の動きを制御した。nittohが供給した超広角レンズは世界で初めて小惑星の表面を捉えた。

両社ともカプセルを地球に届ける今回のプロジェクトに直接関わったわけではないが、デジタル・スパイスの須藤泰志社長(57)は「中小企業であっても世界初の宇宙プロジェクトに参画できたのはとても良い経験だった。宇宙関連の新たな仕事の受注につながっている」と話した。6日未明にインターネットニュースでカプセルの到着を見守ったといい、「コロナ禍の厳しい1年だったが、年末に明るい話題となった。はやぶさ2は追加探査の新たな旅に入った。私たちもこれまでの経験を生かして宇宙関連の次のミッションに向けてさらに頑張りたい」と語った。

nittohの広角レンズは宇宙空間の放射線や温度変化の大きさに耐え、高い解像度での撮影を支えた。当時、開発に携わったのは若手の設計者が中心。1943(昭和18)年以降、先人が磨き続けたレンズの技術を生かして完成させた。カプセル着陸を朝のニュースで確認したという朝倉義信取締役開発営業本部長(65)は「世界初のプロジェクトに関われたのは大きな自信となった。貴重な経験を積んだ若手設計者たちが今後の新たな夢の実現に向けて頑張ってくれると思う」と期待した。

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