コロナ影響下の自殺対策検討 県戦略会議

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コロナ禍の中の自殺対策について検討した県の戦略会議

県は10日、「県いのち支える自殺対策戦略会議」を県庁で開き、新型コロナウイルスの影響下での自殺対策について検討した。県内で9~10月の自殺者が増え、特に女性の増加が顕著との報告があり、県の取り組みに協力しているNPO法人自殺対策支援センターライフリンク(東京)の清水康之代表は「雇用や家族の人間関係の問題が背景にあって増えている可能性がある」と指摘した。

県は今年10月までの県内の自殺者の状況について、全体では273人で前年の同時期と比べて6人減ったものの、9月は前年同月比3人増の33人、10月は10人増の33人と増加傾向にあることを報告。年代別では30代が同比20人増の42人と増加幅が大きい。20代未満も3人増の10人、80代以上も8人増の44人となった。

県内の2017~19年の3年間の平均と今年の月別の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)の推移を比べると、女性の増加が顕著で、今年9月は平均比0・29人増の0・94人、10月は0・72人増の1・31人となった。

清水代表は全国的に10月に自殺が増加した背景について、新型コロナの影響による雇用や生活の悪化に加え、7月と9月に相次いだ芸能人の自殺報道も影響した可能性が高いと指摘。県内では自殺報道の影響は見られないものの、女性の自殺が増えたのは生活困窮や家庭内の問題を抱えていた可能性があるとし、対策の必要性を強調した。

感染症の拡大防止で年末年始の帰省を控えるよう呼び掛けがあった場合に学生らが孤立化する懸念を示されると、清水代表は「(直接対面できなくても)電話やテレビ会議で話し合うなどコミュニケーションは積極的に取るよう呼び掛けることが必要」と助言した。

阿部守一知事は「ウイルスへの不安がある上に経済活動や生活が制限されて不安を抱えている人も多くなっているし、孤立感を深めている県民は多いと思う」とし、各部局にきめ細かな取り組みを指示した。

県内の自殺に関する相談窓口は県精神保健福祉センターの「こころの健康相談統一ダイヤル」(電話0570・064・556)など。

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