老朽空き家所有者 約3割が資金難 伊那市調査

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伊那市は、空き家対策の一環で市内の空き家の所有者に行ったアンケート調査の結果をまとめた。老朽化し倒壊などの危険がある空き家の所有者のうち、約3割が資金面の問題を挙げ、老朽空き家の多くが資金難から適正な管理や解体が行われていない実態が明らかになった。また、空き家の管理そのものに対する意識が低い所有者がいることも判明。市は「空き家の管理は所有者が基本」とし、引き続き啓発などに取り組んでいく方針だ。

市が昨年度行った空き家とみられる建物の基礎調査では、1219棟が空き家とされ、うち老朽化が激しく、詳細調査が必要な空き家が322棟、比較的新しく、利活用可能な空き家が897棟とされた。

市は固定資産税情報との照合で所有者が特定できた1089棟(842筆)の所有者にアンケートを郵送し、意向を確認した。

詳細調査が必要な空き家の所有者からは41・3%の回答があった。空き家になってからの期間は5年以上が63・7%に上り、その理由として「別の住宅に転居したため」が27・3%で最も多く、次いで「相続により所有したが、入居はしていない」が23・9%などだった。

建物(敷地)の管理状況については、自身や親族、業者などを含めて45・7%が何らかの管理を行っていると回答。一方で、「建物等の状況は承知しているが、管理はしていない」が26・1%、「状況確認は行っていない(予定はない)」が5・4%あり、「これらに対する意識付けが課題」とされた。

建物などの管理で困っていることは、「お金が無くて、管理や解体ができない」が27・6%で最多。ほかに「遠くに住んでおり、管理等が十分にできない」20・1%、「年齢・体力的につらい」14・2%、「どこに相談してよいかわからない」11・2%なども挙がった。

一方、利活用可能な空き家の所有者からは52・7%の回答があった。75・9%は何らかの管理を行っており、40・2%は「当面はこのままの状態で、管理をしていく」としているが、「売却や賃貸を考えている」も21・7%あり、「空き家バンク」との連携も課題としている。

市は「空き家の管理は所有者が基本であり、今後も管理についての啓発や、空き家バンクを通じた利活用、相談会の開催などに取り組んでいきたい」としている。

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