風情溢れる「お手湯」完成 旧精進湯跡地

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湯煙が立ち上るお手湯(諏訪市水道局提供)

諏訪市が同市諏訪1の旧市営温泉「精進湯」跡地で整備を進めていた「精進湯跡 お手湯」が完成し、14日、現地で除幕式が行われた。手を浸して温泉を楽しめるほか、湯煙が立ち上り、温泉街の風情を演出する市内初の施設。行政や観光、地元関係者ら約20人が参加して最初の温泉を流し、まち歩きの新たな拠点完成を祝った。

市によると、精進湯の創設年は定かではないが、1664(寛文4)年の御枕屏風に描かれていて、手長神社の登り口近くにあり、身を清めて参拝する意味からその名が付けられたとされる。1925(大正14)年に組合経営となり、78(昭和53)年から市営の温泉公衆浴場となって市民や観光客に親しまれた。

平成初期には年間2万人超が利用したが、その後は6500人に まで減り、施設の老朽化もあって2017(平成29)年3月に閉鎖された。市は精進湯の歴史を伝え、温泉街の風情の感じる場所を目指して跡地を整備してきた。

跡地の広さは104平方メートルで、このうち温泉が流れるモニュメント(お手湯)は幅約1・4メートル、長さ約4・5メートル。24時間の温泉かけ流しで、高さ66の蹲踞(つくばい)に42~43度の温泉がたまり、石に刻んだ溝を伝って流れ、側溝に流れ落ちる。周囲には玉石を敷き、タイルで花火も表現した。精進湯の歴史を記録した看板も設置されている。

事業費は約900万円。本体工事を渋崎建設、モニュメントを両角メンテ、舗装をスワテック建設、看板を長野デラップスが担当した。

除幕式で、金子ゆかり市長は精進湯の歴史をひもときながら「温泉街の風情を感じてもらえる場所になれば」と語り、観光や地域の拠点となることを期待した。続いて、手長神社の前島正宮司が祝辞を寄せた。

お手湯は今後、市水道局が維持管理を担当する。「足湯ではないので、入ることはご遠慮ください。手を浸して楽しんでいただけたら」と話す。ベンチの設置を検討しているほか、地域のイベントに活用することも可能という。

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