都市計画道路の変更案作成へ公聴会 諏訪合庁

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国道20号諏訪バイパスの都市計画道路について、さまざまな意見が出た公聴会

県は20日、国土交通省が事業化を目指す国道20号諏訪バイパス未着手区間(諏訪市四賀―下諏訪町東町、約10.3キロ)の都市計画道路の変更案作成に向けた公聴会を、諏訪市の県諏訪合同庁舎で開いた。諏訪市や下諏訪町などの公述人24人が意見を発表。渋滞解消や災害時の代替路確保、広域的な観光と産業振興に向けて諏訪バイパスの早期実現を求める声が相次ぐ中、下諏訪町武居の関係者が同地区へのインターチェンジ(アクセス道路)建設に難色を示し、ルートや構造の変更を求める場面もあった。

公述人は、午前に諏訪市の諏訪都市計画道路に対して14人、午後に下諏訪町の下諏訪都市計画道路に関して10人が意見を述べ、午前と午後合わせて約60人が傍聴した。

下諏訪町武居の住民や第4区対策委員長はバイパスの必要性は認めつつ、アクセス道路の整備は「このまま進めると禍根を残す」とし、区民への意向調査を踏まえ、地域分断や交通事故への懸念から「不要だ」と強調した。事業化にはルートや構造の変更を求め、区民との議論や同意を得ながら進めてほしいと訴えた。

諏訪市の酒蔵5蔵や下諏訪町の温泉旅館組合の代表者は、地下水や温泉を「地域の宝」と語り、科学的根拠に基づく地下水の分析調査や温泉に影響を与えないルートへの変更を求めた。両市町の寺院関係者は、湧水への影響を懸念する声や共同墓地を回避するルートの検討を求めていた。

バイパスの早期実現を求める意見も相次いだ。諏訪市の運送業の経営者は「通過車両と生活車両の混在が解消でき、物流が円滑化できる」と語り、諏訪湖畔で温泉旅館を営む男性は「大型トラックの通過がお客さまの安眠を妨げている。静かな温泉街を取り戻したい」と諏訪バイパスの整備効果を期待した。

諏訪市大手町の居酒屋店主は「中心市街地の安心安全が実現し、まち歩きの楽しさを発信できる」と語り、下諏訪町の消防団幹部は防災の観点から「早急に進めて」。下諏訪商工会議所の代表者(代読)は「製造業にとって安定流通は受注に不可欠。一刻も早い完成を」と力を込めた。同町高木地区からは、アクセス道路の整備を求める要望もあった。

県は公聴会の意見を踏まえ、変更案を来年の早い時期に環境影響評価の準備書とともに示す予定だ。公聴会で出たルート変更を求める意見について、県諏訪建設事務所の担当者は「国など関係機関に伝え、どのような対応ができるか検討したい。いずれにしても説明をしっかりしていく」と述べた。

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