2020年12月24日付

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華やかな振り袖や真新しいスーツに身を包み、友だちや恩師との旧交を温める若者たち。この冬はそんな風景を目にする機会が減りそうだ。コロナ禍で成人式を見送る自治体が増えている。全国的に感染が広がる中、やむを得ない判断と言えるだろう▼岡谷市は来年1月10日に予定していた式を5月2日に延期した。「一生に一度の式典。何とか実施を」と感染防止対策を講じて準備を進めてきたが、最終的には「感染拡大の要因となる可能性を否定できない」と判断。大型連休中の開催に望みを託す▼記念写真を撮ったり、近況や思い出話に花を咲かせたり。成人式でおなじみの光景も今回ばかりは様変わりしそうだ。制約だらけの式典に危険を冒してまで参加したがる新成人がいるのか。そんな心配は野暮だということを対象者の7割以上が申し込んだという同市式典への参加希望者数が物語っている▼成人式は「大人の仲間入りを自覚するための儀式」などと教科書的な認識を求めるつもりはない。多くの新成人にとって仲間との再会こそが最大の参加動機であり、式の醍醐味と言えるだろう▼「家に帰るまでが遠足」。昔そんなふうに諭された記憶がある。式典でいかに対策を徹底しても2次会、3次会で羽目を外していては本末転倒。対応に苦慮しながらも新成人を受け入れる自治体の労に報いるため、早速大人としての責任ある行動を期待したい。

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