IoTで諏訪湖観測 来年度は風力観測も

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諏訪湖の中心部で3月30日から観測を続けてきた装置を回収する関係者

諏訪地方の諸課題にIoT(モノのインターネット)で解決を目指す産学官連携事業「スワ・スマート・ソサエティ(SSS)5・0」は25日、諏訪湖の水質の観測データをほぼリアルタイムで公表する今季のプロジェクトを終えた。関係者4人が湖の中心部に設置していた観測器を陸揚げした。今年はほとんどメンテナンスをせずに観測を継続できた。来年度は風力センサーを取り付ける予定。

3年目となる今年は3月30日から、昨年と同様に水温、溶存酸素量、濁り具合を水深0・5メートル、3メートル、5メートルの3層で測定し、通信機器を用いてデータを1時間ごとに同プロジェクトのホームページで公開した。測定器や通信機器の電力は太陽光とバッテリーでまかなった。

25日は2そうの舟で沖に向かい、回収作業を行った。観測器や通信機器などを積んだ浮体装置を舟で諏訪市の諏訪湖ヨットハーバーまで引き付け、軽トラックに積み込んだ。

同機器を設置した湖の中心部は、プロジェクトに参画する信州大学理学部付属諏訪臨湖実験所(諏訪市湖岸通り)が長年定期観測を行っている。同機器の観測結果の信頼性を検証するため、毎年、同大の観測結果と照らし合わせている。今季の照合は今後行うが、同大の宮原裕一教授は「長期の欠測や水温や溶存酸素量の観測で明らかにおかしな値を示すことはなかった」と話した。昨季までの2年間の照合結果では、両結果ともおおむね同程度の数値となる傾向が確認されている。

プロジェクトで中心的な役割を担う金型製造の旭(同市湖南)の増澤久臣社長は「湖上という過酷な環境でも精密機器を使った観測を9カ月間、ほぼノーメンテナンスで継続できたのは大きな成果」と振り返った。来年度、風力センサーを取り付けることで湖内の溶存酸素量と湖上の風との関係などの研究に役立つデータの収集を目指す。

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