2020年12月27日付

LINEで送る
Pocket

昨年あたりから「DX」なる言葉をしばしば目にするようになった。「デジタルトランスフォーメーション」の略語で、県の新年度当初予算の編成方針もその推進に重点を置いている▼つい「デラックス」と誤読する。だいたい、なぜ「デジタル」「トランスフォーメーション」の略なのに「DT」ではなく「DX」なのか。これは英語圏では接頭語の「trans」を「X」と略すのが一般的とのことで、いら立っても仕方がない▼県の資料によると、DXとは「『デジタル技術』と『データ』を活用して、既存の業務プロセス等の改変を行い新たな価値を創出して新たな社会の仕組みに変革すること」。ついこの間まで似たようなことを「IT化」と言っていなかったかと首をひねるが、「IT革命」という言葉がもてはやされたのが2000年ごろだということを思い出すと、時の流れの速さにがくぜんとする▼新型コロナウイルスが広まり始めた頃、発生情報が国に集められる過程で手書きの届け出用紙をファクスで送っていることが報道された。その後に改善されたそうだが、今どき、国がその程度のデジタル技術でいいのだろうかと不安になった▼そう思えば、さまざまな物事が電子化され、ネットにつながっていく必要があることは分かる。分かるが、なじみのない新語に戸惑って置いてきぼりにされる人への配慮も、より強く必要になるだろう。

おすすめ情報

PAGE TOP