辰野町のエゴマ活用 成果着実

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町内産エゴマの食用油とパウダーをPRする青木さん(右)と食の革命プロジェクト事務局の小野拓輝さん

辰野町で、エゴマを活用した6次産業化の活動が広がっている。町の食のブランド化を進める官民連携組織・食の革命プロジェクト運営協議会と町農業委員会が協力し、遊休農地用を使った栽培から実の買い取り、加工品製造までのサイクルを確立。近年は住民が栽培に加わり、理想的な地域モデルを築きつつある。実を搾った食用油とパウダー(粉末)は、健康ブームと相まって県内外から注文が舞い込む人気商品となった。今冬も商品発売に至り、関係者は確かな手応えを得ている。

商品化3年目 全国から注文

商品化は3年目。食用油は化学肥料や農薬を使わずに育てた良質な黒エゴマの実を使い、駒ケ根市の搾油所に委託して仕上げた。パウダーは搾油後に栄養分の約3割が残るという実を有効利用し、町内で製粉した。「日本のど真ん中 辰野町」のラベルを張って売り出し、町をPRする。

エゴマは血流改善や脳活性化の効果があるとされる、必須脂肪酸オメガ3やアルファリノレン酸を豊富に含む。食用油、パウダーともに、ほんのりとした香ばしさが特徴で、みそ汁やあえ物、野菜サラダなどに合わせるとさっぱり味わえるという。

町内では2017年、町農業委員会が遊休農地の解消を狙いにエゴマ栽培を始め、希望する住民に種を無料配布して活動を奨励。これに合わせ同協議会が18年から町内での栽培分を対象に実を買い取り、商品化につなげてきた。

住民の間では当初、育てたエゴマを自家消費する例が多かったが、実を買い取る仕組みができたことで参加意欲が向上。買い取り実績は18年の約63キロから、20年の約300キロへと大幅に増えた。当初11人だった提供者も、16人1団体と順調に増加。同協議会は「初めての団体参加もあり、加工品の増産へ着実な成果が出始めている」と評価する。

協働体制充実 長く続けたい

同協議会副会長でエゴマの栽培、製粉を担う青木博子さん(73)=同町沢底=は「さまざまな立場の人の協働体制が機能するようになってきた。栽培する住民には年配者も多く、コロナ禍の中でも屋外に出て元気よく作業することに意義を感じる」と活動の充実ぶりを説明。「今後も仲間の輪を広げながら、長く続けていきたい」と話している。

食用油は110グラム入り1800円(税込み)。エゴマを多く確保できたため、前年から200円値引きして通年型で販売する。パウダーは100グラム入り350円(同)。町役場のほか、たつのパークホテル、かやぶきの館、町内のファミリーマート、町ボランティアセンター、ほたるの里世代間交流センターで扱う。

問い合わせは同協議会事務局の町産業振興課(電話0266・41・1111)へ。

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