2021年1月3日付

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輝かしい新年の始まりと言いたいところだが、手放しで喜べない状況は誰もが感じていることだろう。未知のウイルスとの闘いは残念ながら持ち越しとなってしまった▼一般社団法人21世紀学び研究所は先月28日、SNSやアンケートで集めた「言われたら嫌」「使わないようにしよう」と思った言葉から2021年に持ち越したくない言葉を選ぶ「流行禁句大賞」を発表した。大賞は「なんで鬼滅観てないの」。大ヒット漫画が過度な同調圧力の材料として使われてしまった事例として選ばれた▼一方、ノミネートされた20の言葉のうち、半数以上の13がやはりコロナ関連だった。「医療従事者の子どもは保育園通わせないで」「他県のナンバープレート来んな」「若者がコロナを広げている」―。コロナが社会の分断や差別を浮き彫りにした形だ▼自戒を込めて言えば、身近な地域で感染者が出ると「どこの誰だろう」とつい詮索してしまう。感染拡大地域と行き来していたと聞けば「なんでわざわざ」と怒りさえ覚える。その人にもやむにやまれぬ事情があったかもしれないのに。一人ひとりの意識が差別や誹謗中傷を助長している。そんな想像力と思いやりが必要だろう▼国内でもまもなくワクチン接種が始まると言われているが、それまでは皆が一丸となって立ち向かっていくしかない。今年がコロナを克服した年として歴史に刻まれることを願って。

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