陸前高田へ太鼓と野沢菜 支援から交流へ

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陸前高田市に届ける野沢菜を漬け込む、まつり工房の関係者ら(左から3人目が代表の北原永さん)

2011年の東日本大震災から今年で10年。伊那市西春近のまつり工房は、被災地支援から交流へと関係を深めながら年に数回、岩手県陸前高田市に足を運んでいる。冬場の訪問は自家製の野沢菜漬けを持参するのが恒例で、今季もおけごと10キロほどを届ける準備を進めている。

和太鼓の指導、製造、販売などを手掛けるまつり工房は、太鼓を通した縁で、震災直後から陸前高田市の全国太鼓フェスティバル実行委員会を支援した。被災地が必要としている物資を届ける初期の活動が終わると、太鼓フェスの再開のために、全国の太鼓仲間に呼び掛けて義援金を募り、実行委員会に直接届けてきた。

代表の北原永さん(66)は「震災の惨状を見たときは、この街が元に戻るまでに10年はかかると思った。支援すると決めた以上、最低でも10年の付き合いになると思った」と振り返る。現地に通い続けるうちに、支援活動が現地の人たちとの精神的なつながりをつくり、交流へと発展していったという。

野沢菜漬けを初めて現地に届けたのは震災2年目の冬。自家製で、自慢の味だった。「うまい、と言って食べてくれるものだから、じゃ、来年からはおけで持って来るからと約束した。以来、冬の土産は野沢菜漬けになった」と北原さん。まつり工房では、自家用とともに、陸前高田向けに野沢菜を収穫し、漬け込むのが恒例行事になり、同所を拠点に活動する和太鼓集団「大太坊」のメンバーらも主体的に関わっている。

新型コロナウイルスの感染拡大状況を注視しながら、1月中の訪問を計画しているという北原さん。「今や友達感覚の親しい交流です。太鼓と野沢菜漬けを介して、これからもお付き合いは続くと思う」と話した。

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