手づくり発射器でサル撃退 辰野町川島

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「防衛短大」オリジナルのロケット花火の発射器を作る受講生ら

「防衛短大」オリジナルのロケット花火の発射器を作る受講生ら

農家みんなで、知恵を絞ってサル撃退―。ニホンザルの農作物被害に悩む辰野町川島区で23日、追い払いに使うロケット花火の発射器作りが行われた。同区有害鳥獣対策委員会(小澤千尋委員長)による「川島区立野生鳥獣被害防衛短期大学」の講座で企画し、ペットボトルなど身の回りの材料で手軽に作れるオリジナルの発射器を紹介。受講生が製作体験をして、機能や安全性に関心を高めた。

同委員会事務局の根橋正美さんが考案した発射器は、その名もずばり「サルドンびっくり」。1・5~2リットル入りのペットボトルを半分に切り、注ぎ口から家庭水道用のビニールパイプを通してテープで固定すると、全長40センチほどの発射器の出来上がりだ。

構造はいたって単純だが、補助工程でペットボトル側部に着火器具を差し込む穴を開け、パイプに花火の導火線を出す切れ目を入れるのがポイント。ペットボトルが安全装置と風防の役割を果たし、花火に触ることなく安全に使用できる。口径の小さなパイプから放たれる花火は、専用商品ならば約50メートル向こうのサルめがけて正確に飛んでいく。

根橋さんは5年ほど前から発射器の製作を進めており、これまで地元渡戸耕地の農家を中心に約60個を配布。「短い空き缶などに花火を立てる従来方法に比べ、やけどや暴発によるけがの心配がなく、女性でも安心して使えると評判がいい」という。

かやぶきの館で開いた講座では、受講生ら約50人が発射器を製作。15分とかからずに仕上がった発射器を手に「すぐに作れて、持ち運びも便利」「軽くて使いやすそう」と感想を話した。製作後は、さっそく試射も行った。

小澤委員長は「人間が怖い存在だと動物に認識させ、農地や集落に近づかせないことが大切」とし「簡単に作れる発射器が普及すれば、花火を使った追い払いも有効な手段の一つになるのでは」と期待していた。

「防衛短大」は、住民が自ら鳥獣被害対策を学ぶ機会をつくろうと、町の協働のまちづくり支援金を受けて昨年度から開くシリーズ講座。信州大学、県、町などの講師を招き、電気柵や大型おりの設置、GPS(衛星測位システム)を用いたサル群の行動調査、ニホンジカやイノシシのジビエ(野生鳥獣肉)活用など、趣向を凝らしたテーマで進めている。

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